なぜ「やりたいこと」が見つからないのか? 悩む前に“新しい価値観”に出会うことの重要性【編集後記】
今回は、「やりたいこと」を見つける名人・三木雄信さんにお話を伺いました。
「将来やりたいことは特にない」
「やりたいことが見つからない」
え! 私のこと!? そう思った人も多いのではないでしょうか。
学生さんから受ける相談でも、この悩みは常に上位に入ります。むしろ「やりたいことが見つかっている人」のほうが少数派かもしれません。…と言いつつ、実は私はその“少数派”でした。高校生のときから「テレビ局で働きたい。現場へ行き、自分で原稿を書き、情報を伝える仕事がしたい」と強く思っていました。
学生時代に「将来やりたいこと」でそれほど悩まず、しかも希望どおりに就職できたのは本当にラッキーだったと思います。そのため、学生さんからは「どうすれば学生時代から『やりたいこと』を見つけられるのか」という質問をよく受けます。
でも実は、「やりたかったこと」とは違う仕事もしている
たしかに私は今、テレビ局で働き、取材をし、番組を作っています。学生時代に思い描いていた「やりたいこと」です。
一方で、今こうしてコラムを書いていること、新規事業を立ち上げていること、さらにはAIを使ったビジネスの企画をしていること——。これらは学生時代に想像すらしていなかった「やりたい仕事」です。
そもそも当時はスマホもAIも存在しませんでした。存在しないものを「やりたいこと」として想像できるわけがないですよね。それでも、間違いなく私は毎日「やりたいこと」をやっています。
「やりたかったこと」ではない「やりたいこと」
三木さんも、学生起業、新卒で三菱地所に入っての副業、孫正義さんのカバン持ちと、当時ではありえない挑戦を次々とし、毎日「やりたいこと」を追いかけてきた方です。
しかし、今の自分が“英語コーチング”をしているなんて、昔はまったく想像していなかったそうです。
三木さんと私に共通しているのは「昔の『やりたかったこと』とは違うけれど、今『やりたいこと』をやっている」という点です。
少し禅問答のようですが、とても大事な感覚だと思います。
「やりたいこと」は知っている世界の中でしか生まれない

あなたは小さい頃の「やりたいこと」を覚えていますか?
私は「おもちゃ屋さん」になりたかったそうです。知り合いの高校生は「仮面ライダー」になりたかったと言っていました。
どれも立派な「やりたいこと」です。でも、大人になれば「やりたいこと」が変わるのは、むしろ普通のこと。なぜ変わるのか?
理由はシンプルで、自分が知っている世界の中でしか「やりたいこと」は想像できないからです。
おもちゃで遊ぶのが楽しかったからおもちゃ屋さんになりたかったし、仮面ライダーがかっこよかったから憧れた。でも、新しい世界に触れれば触れるほど、ほかにも「やりたいこと」が見えてきます。
原因は「無気力」だからじゃない
学生のうちに“社会人の仕事”を十分に知るのは、そもそも不可能です。だから、やりたいと思える情報や経験にまだ出会っていないだけなのです。では、どこで出会えるか?
よく言われるのは、「旅」「本」「人との会話」の3つです。ここには知らない世界への入り口がたくさんあります。当然、新しい世界に触れた数が多ければ多いほど、「やりたいこと」にも出会いやすくなります。
そして、英語ができると、その入り口が一気に広がります。読める本も、行ける場所も、出会える人も格段に増えるからです。
三木さんも「英語が喋れないだけで、たくさんのチャンスを逃している。本当にもったいない」と繰り返していました。
英語学習法の具体的な話は動画で確認していただければと思いますが、英語を話せない人の共通点は「シャイであること」だそうです。英語は、学習そのものが目的ではなく、新しい価値観に出会うための“道具”です。
「やりたいことに出会いたい」という目標があれば、シャイになっている暇はありません。だからこそ、そういう人は英語も上達するのだと思います。
「やりたいこと」に出会う方法
英語に限らず、自分の中の“道具”が増えれば、「やりたいこと」は自然と見つかります。
大学生の頃、私は英語がそれほど得意ではありませんでしたが、度胸と愛嬌だけで海外をあちこち旅しました。その経験のなかで、「自分のやりたいことはテレビ局にある」と確信することができました。
あなたもぜひ一緒に、たくさんの“道具”を手に入れて、自分だけの「やりたいこと」に出会いにいきましょう。
私自身も、今とはまた違う「やりたいこと」に出会うために、英語という“道具”をもう一度しっかり磨こうと思います。「やりたいこと」は探すものではなく、いつの間にか出会うものかもしれません。
<文/清水俊宏 撮影/林 紘輝>
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