“孤独死の現場”のリアル…Z世代にも知ってほしい人生の質を高める「生前整理」の重要性
多くの人にとって、「生前整理」は「死への準備」という後ろ向きなイメージや、若い人にとっては遠い先の話、と抱くのではないでしょうか。しかし、特殊清掃や遺品整理の最前線に立つ株式会社ライフサービス和代表取締役の奥薗美幸さんは、生前整理は全世代に共通する、「人生の質を高めるための、極めて前向きな行為」だと定義します。
2月19日(木)に放送された『Future Leaders Voice』では、孤独死の壮絶な現場を知る奥薗さんだからこそ辿り着いた、すべての世代に必要な「生き支度」の真髄を深掘りしました。
特殊清掃の現場から見えた「孤独死」のリアル

スガワラくん:奥薗さんは「生前整理」を中心に活動されていますが、他にも遺品整理、そして最近メディアでも取り上げられることの多い「特殊清掃」も手がけられているんですよね。
奥薗:はい。特殊清掃というのは、ご自宅でお一人で亡くなられた方の発見が遅れてしまった際、腐敗が進んでしまったお部屋を清掃して、元の状態に戻すお仕事です。だいたい5日ぐらいが平均的な発見までの日数と言われていますが、数週間、数ヶ月経ってしまうと体液が床下にまで流れ出し、現場は言葉では言い表せないほど壮絶な状況になります。
IMALU:その過酷なお仕事に、奥薗さんのような柔らかな雰囲気の方が自ら行かれているのが驚きです……。
奥薗:元々は夫と一緒にこの仕事を始めたのがスタートでした。でも、いざ現場に行ってみると、そこには想像を絶する現実がありました。単に「汚い」ということではありません。生活が困難になり、ゴミ屋敷のような環境で足の踏み場もなく、そのまま「人間らしい営み」が消失してしまった家をたくさん見てきました。そして、その極限状態の先にあるのが孤独死です。
スガワラくん:孤独死の現場を片付ける中で、何か心境の変化はありましたか?
奥薗:現場で作業をしながら、「なぜこの方はSOSを出せなかったのだろう」「なぜ周りは気づけなかったのだろう」と、ただただ胸が痛む毎日でした。その中である一つの確信に至りました。それは、孤独死という結末のずっと手前にある「生活困難」の段階で何かできることがあったはずだ、ということ。その悲劇を食い止めるための具体的な手段こそが、元気なうちに行う「生前整理」なんだと気づきました。
生前整理は「死に支度」ではなく「生き支度」
奥薗:一般的に生前整理というと、遺産や持ち物を処分する「終活」の一部、つまり「死への準備」だと思われがちですよね。でも、私の定義は真逆です。これからの人生を安心・安全・快適に暮らすために、本当に大切なものを選び取る「生き支度」と考えています。
スガワラくん:「生き支度」。すごくポジティブで、腑に落ちる言葉ですね。でも、元気なうちは「まだ自分には関係ない」と後回しにしてしまうのが人間だと思うのですが。
奥薗:そうなんです。みなさん「自分の家だから安全だ」と思っていらっしゃる。でも、実際に多くの現場を見てきた私から見ると、家の中には「隠れた危険」が溢れています。 例えば、足元に散らばったモノによる転倒リスク。高齢者にとって転倒・骨折は致命的です。他にも、高い場所に置かれた重いモノが地震で落ちてくるリスク、ホコリの溜まったタコ足配線による火災リスク……。私が伺う生前整理の現場は、老人ホームに入る直前の方が多いのですが、みなさんその瞬間まで、そうしたリスクだらけの環境でしんどい思いをしながら暮らしていました。生前整理は「モノを捨てる作業」ではなく「自分にとって価値のあるモノを残していく作業」なんですよ。
Z世代にも関係がある?「デジタル生前整理」のすすめ

IMALU:Z世代のリスナーさんの中には、「自分にはまだ早い」と感じる人もいるかもしれません。若い世代へのアドバイスはありますか?
奥薗:実は生前整理の考え方は、若い皆さんが普段当たり前にやっている「情報の整理」にとても近いです。例えば、スマホの写真。何万枚も溜まっていて、本当に見返したい大切な一枚がすぐに見つからないことはありませんか?
IMALU:あ、それは毎日あります!
奥薗:重複した写真を消したり、大切な思い出をアルバムに分けたりする。これも立派な生前整理です。他にも、毎月なんとなく払っているけど使っていないサブスクの解約や、興味のなくなったSNSアカウントの整理。これらを今のうちに整えて、心と時間の余裕を作る。これは現代における最強の「ライフハック」なんですよ。
奥薗:ハードルを下げまくって、「財布の中」や「カバンの中」を今日だけ整理してみる。未来の自分が困らないように、今ちょっとだけ整えておく。そう思うと、すごく身近に感じられませんか?
「孤独死をなくしたい」というゴールのために
スガワラくん:奥薗さんの活動の根底には、現場を見てきたからこその「孤独死をゼロにしたい」という強い願いがあるわけですね。
奥薗:そうです。元気なうちに整理をして、日常を豊かにし、気持ちを軽くしていく。生前整理を広めることは、孤独死という悲しい結末を未然に防ぐための防波堤になると信じています。自分自身を大切にするために、そして愛する家族を困らせないために。まずは目の前の一つから、「選び取る」ことを始めてみてほしいですね。
「捨てる」という言葉に伴う罪悪感を、「大切なものを選び取る」という希望に変える。奥薗さんが語る生前整理は、孤独死という社会課題への処方箋であると同時に、今日という日をより自分らしく、豊かに生き抜くための哲学でした。
現場の凄惨なリアルや、具体的な整理のステップについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ上記のYouTube動画から本編をチェックしてみてください。
🗣️ 出演者プロフィール
●ゲスト:奥薗美幸
株式会社ライフサービス和 代表取締役
特殊清掃や遺品整理の過酷な現場経験を基に、YouTubeでは「将来に役立つ片付け」をテーマに情報を発信。孤独死ゼロの社会を目指し、生前整理を「生き支度」と再定義して普及に尽力している。
●メインパーソナリティ:脱・税理士スガワラくん (本名:菅原由一)
SMGグループCEO/1975年、三重県生まれ。元国税調査官の師匠から学び、圧倒的に税務調査に強い税理士として知られ、全国から税務調査立会い依頼が後を絶たない。YouTubeチャンネルは登録者数150万人を突破。ブログはアメブロ【公式】トップブロガーに選任。
●アシスタント:IMALU
1989年、東京都生まれ。 語学を学ぶためにカナダの高校へと留学し、現在はタレントとしてテレビやラジオで活躍。東京と奄美大島での2拠点生活を開始し、自分らしい働き方を実践している。
📢 奥薗さんの最新情報
株式会社ライフサービス和(会社HP) :https://life-service-nagomi.com/lp01
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCMVwaurOEC-8fayohByQfzw
Instagram:https://www.instagram.com/miyuki.okuzono
📻 番組概要
番組名:脱・税理士スガワラくんの Future Leaders Voice
出演者:脱・税理士スガワラくん / IMALU / ゲスト:奥薗美幸
放送局:金沢シーサイドFM / FM 85.5MHz
放送日:毎週木曜日 / 17:00〜17:30
記事放送回:2026年2月19日(木)
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Future Leaders Hub 編集部