挑戦が循環する社会へ…「部活スポンサープラットフォーム」を手掛ける経営者の情熱
「挑戦が循環する社会へ」。この熱い想いを胸に、これまでにない革新的なプラットフォームを立ち上げた人物がいます。株式会社スポンサーズブーストの西里将志氏です。
企業が大学の部活動やサークルに小口でスポンサーできる仕組みは、資金難に悩む学生と、未来の才能との接点を求める企業、その双方にとってメリットのあるソリューションと言えるでしょう。
この事業は、西里氏自身の「原体験」から生まれました。学生時代に目の当たりにした悔しい現実と、社会に出てから感じた課題。その両方を解決したいという強い意志が、彼を突き動かしています。
企業が大学の部活サークルに小口でスポンサーできるプラットフォーム
まず、西里氏が展開する事業の核心について尋ねました。
「一言で言うと、企業が大学の部活サークルに小口でスポンサーできるプラットフォームです」
このプラットフォームを通じて実現したい社会は、「挑戦が循環する社会」であると、西里氏は力強く語ります。
「企業側の視点では、月々3万円といった少額からスポンサーになることができ、採用活動の観点からも多くの学生と接点を持てるというメリットがあります。一方、学生にとっては、活動資金の確保と、自身のキャリアを考える上での貴重な機会、その両面で大きなプラスとなります」
この事業はすでにスタートしており、シードで1億出資を受けるなど、大きな注目を集めています。
47都道府県に50の企業と50の部活のプールを作る
西里氏が見据える未来は、現在の「1企業と1部活」という形に留まりません。さらに大きな構想が2つあると言います。その1つが「プール構想」です。
「これを47都道府県に50の企業と50の部活のプールを作るんですね。企業が1部活じゃなくて50の部活をプールにスポンサーするって形をやります。この仕組みが実現すれば、企業はより多くの学生と、学生はより多くの企業と接点を持つことが可能になります。個別のマッチングから、地域単位での大きなコミュニティ形成へ。これにより、出会いの可能性は飛躍的に広がるでしょう」
「部活版Wantedly」をつくりたい
そして、もう1つの構想が「共感スポンサー」という新たなモデルです。
「部活版Wantedlyを実はつくっています」
ビジネスSNS「Wantedly」が企業側のストーリー発信であるのに対し、西里氏が作るのは部活動側が主役のプラットフォーム。多くの部活動やサークルがSNSやブログで日々の活動を発信していますが、それらをプラットフォーム内に集約し、彼らの「日々の挑戦」を可視化。
「プール構想で参加した企業が、そこから本当に『ここを応援したいな』ってなったら、その発信内容を見て、その挑戦内容に共感してスポンサーにつくってモデルです」
挑戦を可視化し、それに共感した人が応援し、それによってさらに挑戦が生まれる。西里氏が目指す「挑戦が循環する社会」の軸となる試みとなりそうです。
人生のテーマは「初体験」

なぜ、このようなユニークな事業を始めようと思ったのでしょうか。その問いに対する西里氏の答えは、極めて明確でした。大学時代、ラクロス部に所属していた西里氏。部員が90名ほどいる中で、毎年5~6名が「部費が払えない」という理由で夢を諦め、部を去っていく現実がありました。
「これもう、どうしようもない状況だなと。でも一方で、就活になるとそういった人材ってめちゃくちゃニーズがあるなと思ったんですね」
学生時代に感じた、資金面での痛み。そして社会に出て起業した後、今度は企業側として「学生との接点を持つ難しさ」を痛感します。この両者の課題を同時に解決し、双方にメリットがある仕組みを作りたい。その強い思いが、事業の原点となっているのです。
部活動に打ち込み、海外へのバックパックやワーキングホリデーも経験。社会人になってからは5年間のサラリーマン生活を経て起業。西里氏の経歴は、まさに行動力の塊です。そのエネルギーはどこから来るのでしょうか。
「人生のテーマは『初体験』っていうのを置いているんですけど、体験したことないことをずっと体験し続けたいっていうのは、学生時代から思ってましたし、社会人になっても変わらない価値観ですね」
営業成績がひどすぎて坊主になった
しかし、その道のりは決して順風満帆ではなかったようです。仕事が楽しいと思えた瞬間を尋ねると、サラリーマン時代に営業として成果が出た時だと語る西里氏ですが、そこに至るまでには苦い経験もありました。
「サラリーマン時代は営業成績ひどすぎて1回坊主になったりもしていて……今思えば、もうちょっと仕事に向き合えばよかったんじゃないかなと思うんですけどね」。
夜の付き合いで「飲み会力」はついたものの、仕事へのコミットと両立させること、そして人としての「対人力」の大切さを過去の自分に伝えたいと語ってくれました。
これからも挑戦をしてないといけない
最後に、未来を担う若者たちへ、どんな仲間と一緒に挑戦を進めていきたいか、メッセージをいただきました。
「うちの事業も『挑戦が循環する社会へ』っていうところを大事にしているので、そういう事業をやっている我々がやっぱ挑戦してないといけないなと思うんですよね」
それは、必ずしも起業のような大きな挑戦である必要はないと西里氏は言います。
「今自分が置かれているところから一歩踏み出して、全然違うことに挑戦するなのか、やっていることの延長線上で、もう背伸びしてさらに頑張るのか。大切なのは、自らの意思で自分にストレッチをかけ、一歩前に踏み出すことそういう若者がどんどん増えてほしいですし、そういう人たちと一緒に事業を伸ばしていきたいなと思いますね」

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Future Leaders Hub編集部