「満足した時点で思考は止まる」365日仕事に没頭した経営者が秘める“妥協を許さない仕事哲学”
「満足した時点で思考は止まる」
そう語るのは、鍼灸院や接骨院を運営する株式会社中日メディカルサービスの代表取締役、木村公治氏です。20代の頃は365日仕事に没頭し、ひたすら技術の探求に明け暮れたといいます。
その原動力は、患者からの心からの感謝。自身の過去を乗り越え、「多くの人に迷惑をかけてきた分、今度は救う番だ」という強い信念を胸に抱いています。木村氏のプロフェッショナリズムとその根底にある熱い思いに迫ります。
妥協することなく、自身の信念に基づいて仕事を選びたい
もし今の時代に学生だったら、どんな働き方を選ぶのでしょうか。木村氏は、自身の若い頃と現代を比較しながら語り始めます。
「僕たち世代の若い頃って年功序列やハラスメントが日常で、それが当たり前のなかで生きてきました。それに対して、今はいろんなチョイスができる社会だって感じています。もし僕が今20代であれば、妥協することなく、自身の信念に基づいて仕事を選び、働き方を決めたいです。若い世代にとっては、すごくいい時代になったなって思いますね」
自身の個性をさらけ出し、それを受け止めてくれる社会だからこそ、妥協せずにやりたいことを選ぶと語る木村氏。さらに意外な夢も明かしました。
「昔から本当になりたかったのは政治家です。まだヤンチャだった時期に、田中角栄さんの本に出会ったことがきっかけでした。だから自分が今、20代だったら、間違いなく政治を目指して、社会や世界を変えるような影響力のある政治家になりたかったなって」

三畳一間の寮から始まった社会人生活
政治家という夢を抱きつつも、木村氏が実際に歩んだのは医療の道でした。社会人としてのキャリアは、東京都葛飾区の三畳一間の寮から始まったといいます。
「六畳間をベニア板でついたてがあるだけの、非常に環境の悪いところでしたね」
そんな環境下で、20代の木村氏が最も熱中したのは技術探求でした。
「とにかく技術を探求するのが好きで、誰よりも技術を上げたい、誰よりも知識を得たいっていう思いがありました。貪るようにいろんなセミナーに行ったり、夜遅くまで包帯巻く練習とかテーピングを巻く練習とかに没頭したりしていましたね」
その熱量は凄まじく、「365日仕事していました」と当時を振り返ります。
「自分の限界っていうのはね、自分が限界を感じるとき、それが限界になってしまう。だから限界を解放するためには、興味を持ったものは時間関係なしにやり続けました」
それでも木村氏は「仕事がつらい」と感じたことは一度なかったそうです。
満足した時点で思考は止まってしまう
常に高みを目指し続ける木村氏。もし働き始めたばかりの頃の自分にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけるのでしょうか。
「満足した時点で思考は止まるって考えが僕の中にはずっとあって、満足してしまうとそこで止まってしまう気がします」
レントゲンを見て「よっしゃ」と思うことはあっても、それは決して「満足」ではありません。百発百中で成功させるための自己鍛錬と研鑽が常に必要だと考えているからです。
「プロはすべてにおいて結果。骨をバチッと決めるのも結果だし、患者さんを最短、最善、最良で治すのも結果です。そこにこだわっていますが、もし満足してしまったらとその時点で思考は止まる。だから止めてはならないってことですね」
この哲学は、社内の勉強会にも反映されています。新しい技術を追うだけでなく、過去に学んだことを復習する機会も設けることで知識の幅と深さを両立させています。
「和」を大事にする人と働きたい

最後にどんな人と一緒に働きたいか尋ねました。
「やっぱりなんのためにこの資格を取って仕事をしているのか、きちんと自身の原点、あと自分のビジョンを持っている方がいいですね。僕は多くの人に迷惑をかけてきた分、自分が今度は救う番っていうのが原点にあります。今も昔もずっと僕は患者さんの幸せ、『ありがとう』をもらうためにやっているんです」
そしてもう一つ、木村氏が強調するのがチームの「和」です。
「個人プレイよりもチームプレイがとても好きなんです。働く人にとって『和』っていうのは何より大切なことだと思っています」
個々の技術が高くても、それが独りよがりになっては意味がありません。全員が同じ方向を向き、チームとして患者に向き合う。そんな志を持つ仲間を求めているようです。技術の探求に終わりはなく、思考を止めることもない。その根底には、常に「人の役に立ちたい」という揺るぎない原点がありました。
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Future Leaders Hub 編集部