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2025.10.31 17:00

アメリカで進行中の「AI氷河期」、日本も数年後に? 名門大卒でも就職難の現実と生き残る人材の条件



アメリカでは生成AIの普及により、大卒の若者の失業率が上昇しており、特にコンピューター系専攻の就職難が深刻化している。AIが初歩的業務を代替し、新卒採用が減少しているためだ。一方、日本では企業が人材育成を重視し、チームでAIを活用する文化があるため、同様の「AI氷河期」は起きにくいと専門家は指摘。AIの影響を過大・過小評価せず、人間の強みを生かした適切な活用法を模索することが重要だとしている。


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アメリカで今起きている「AI氷河期」は、決して他人事ではない。記事にもあるように、名門大学を卒業しても、AIの進化によって新卒の採用枠が急速に縮小している。特に初歩的なプログラミングやリサーチといった、これまで若手の登竜門とされてきた業務がAIに代替されつつある現状は深刻だ。私はAI人材支援領域の事業を学生などの若者に対して行う学生起業家として、この状況を「アメリカだけの話」として片付けるのは極めて危険だと考える。日本の企業文化が人材育成を重んじるとはいえ、効率化と生産性向上の波は必ず日本にも押し寄せる。今の学生が社会に出る数年後、日本も同様にAIによって新卒の門が狭まる「AI氷河期」を迎えるだろう。
では、その時代に必要とされる人材とはどのような人か。それは「AIに使われる人」ではなく、「AIを“道具”として使いこなす人」だ。AIは脅威ではなく、適切に活用できれば自分の能力を何倍にも拡張する武器になる。逆に、ツールとしてのAIリテラシーを持たない人材は、どんな学歴や資格を持っていても淘汰される。私はこの危険性を多くの学生と共有し、AI時代を生き抜くためのビジネスAIスキルセミナーを展開している。このセミナー・ワークショップでは、生成AI等を始めとし、多種多様なAIをビジネスシーン・実務でどう活用し、どう自分の「強み」と結びつけていくかを実践的に学び、体得することができる。
「“AI時代”を恐れるのではなく、AIを味方につけて行動すること。」これが、これからのキャリア形成の核心だ。数年後に後悔しないためにも、学生のうちからビジネスAIスキルを磨き、自らの市場価値を高める準備を始めてほしい。

この記事を書いた人
川瀨友希
株式会社Next Leap 代表取締役社長
学生を支援する事業を展開し、主には3ヶ月から挑戦することのできる長期インターンのマ ッチング事業や、創業経営者のご子息に向けたコ ーチング事業、学生へのAIスキル教育事業なども行っており、日々幅広い学生 に向けての支援に注力している。慶應義塾大学法 学部法律学科に在籍し、現在は休学中。慶應義塾大学の起業部である、「起業義塾部」の 代表でもある。


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