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2026.10.30 16:00

そのスクショ、送って大丈夫? 「AIに渡していい情報/ダメな情報」の線引き


SNS総フォロワー13.5万人以上。日常や仕事ですぐに使えるAI活用術を発信し、注目を集める川井佑一郎氏による連載「世界一わかりやすいAIの授業」。

本連載では、日常や仕事でAIを100%使いこなすための実践ノウハウをわかりやすく解説。AIを頼れる相棒として活用し、アウトプットの質を大きく変えるテクニックをお届けします。

第3回のテーマは「AIに『渡してはいけない情報』の線引き」。

AIの活用術はたくさん出回っていますが、その前に知っておくべきことがあります。「何を渡してはいけないか」です。

免許証を撮った写真、バイト先のシフト表、インターン先でもらった資料。便利だからと何でもAIに投げていると、気づかないうちに、取り戻せない場所に情報を置いていることがあります。筆者がこのテーマをSNSで発信したところ、活用術の投稿よりも大きな反響がありました。それだけ、知らないまま使っている人が多いということです。

前提:初期設定のままだと、入力が学習に使われることがある

ChatGPTは、初期設定のままだと、入力した内容がAIの改善(学習)に使われる場合があります。オフにする設定があり、1分で終わります。

  • 手順:画面のアカウントアイコン →「設定」→「データコントロール」→「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ
  • GeminiやCopilotなど、ほかのAIにも同じような設定があります。普段使うものは、一度だけ確認しておきましょう。
【ChatGPTの設定画面(データコントロール)】
【オフにしたあとの画面】

ただし、オフにする前に入力した内容までは戻せません。だからこそ、設定より先に覚えてほしいのが、次の線引きです。

渡してはいけない情報は3種類

① 自分の「戻せない」個人情報
マイナンバー、口座番号、パスワード、免許証や保険証の画像。漏れたときに変更できない・変更しにくいものは入力しない。住所や電話番号も、その相談に必要がなければ書かないのが基本です。

② 他人の情報
友達の写真、連絡先、恋愛相談に出てくる相手の実名。自分の情報は自分のリスクで済みますが、他人の情報は相手のリスクです。相談ごとは仮名にしてから送りましょう。

③ 所属先の内部情報
バイト先の売上データ、インターン先の資料、就活で知った選考情報、会社の顧客リスト。「社外秘」と書かれていなくても、外で見せない情報は入れない。社会人1年目がここでつまずくと、信頼の回復に時間がかかります。

渡していい情報

逆に言えば、これ以外は堂々と渡して大丈夫です。

  • 公開されている情報(ニュース、公式サイト、公開資料)
  • 一般化した自分の状況(「23歳、営業1年目、プレゼンが苦手」くらいの粒度)
  • 自分で書いた下書きや、固有名詞を伏せた文章

コツは、固有名詞を記号に置き換えることです。「A社」「先輩B」にするだけで、相談の中身はほぼそのまま、リスクだけが消えます。

なお、就活で自己PRを添削してもらうとき、応募先の企業名まで伏せる必要はありません。公開情報だからです。伏せるべきは、選考の過程で知った非公開の情報のほうです。

ありがちな「うっかり」は3つ

線引きを知っていても、事故は「うっかり」から起きます。よくあるのは次の3つです。

  • スクショの映り込み —— 画面を撮って質問するとき、通知バナーや開いているタブ、宛先に他人の名前が映っていないか。送る前にスクショ自体を見直す癖をつけましょう。
  • ファイルごと丸投げ —— PDFやExcelを添付して要約させるとき、後ろのシートや別ページに顧客名簿が残っていることがあります。必要なページだけにしてから渡す。
  • 消したつもり —— チャット履歴を消しても、入力済みの内容が学習対象から消えるとは限りません。「あとで消せばいい」は通用しない前提で使うのが安全です。

迷ったときの判断基準はひとつ

「この内容を、駅の掲示板に貼れるか」です。

貼れないものは、AIにも入れない。設定はあくまで保険で、入力しないことが大切です。

これは、AIを怖がるための話ではありません。線引きを知っている人だけが、遠慮なくAIを使い倒せます。車の運転と同じで、ブレーキの場所を知っているから、アクセルを踏み込めるのです。

設定の見直しは1分で終わります。この記事を閉じる前に、完了させましょう。

この記事を書いた人
川井 佑一郎
合同会社Stream 代表 / AI研修講師
1996年生まれ。2026年に合同会社Streamを設立。「AIの魅力を一人でも多くの人に伝える」をミッションに、企業・自治体向けのAI研修、生成AIを使った業務改善支援、AI顧問事業を展開している。年間80登壇、これまで15,500名以上にAI活用をレクチャー。大手生命保険会社から外資系企業、中小企業、自治体まで幅広い支援実績を持つ。地上波テレビ出演やスポーツニッポン掲載など、メディア露出も多数。SNS総フォロワーは13.5万人以上。今すぐ使えるAI仕事術を毎日発信。現場のビジネスパーソンがつまずく一歩手前から教える、わかりやすさに定評がある。

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