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2026.03.26 16:00

「やりたいことをやればいい、別に死にはしないから」”元携帯ショップ店長起業家”が明かす異色のキャリア


「社長になりたいと思ったことは、一度もなかったです」

インスタグラムで副収入を得るためのオンラインスクール「バズカレッジ」を運営し、1万9000人もの生徒を抱える株式会社アクティブ。その代表取締役を務める溝口優也氏は、意外な言葉で自身の過去を語り始めました。

高校時代は毎年留年候補。大学へは進学せず、携帯ショップの店員として3年間働いた経験も。そんな彼が、なぜZ世代からも支持を集める事業を築き上げることができたのでしょうか。常識にとらわれない独自のキャリアを歩んできた溝口氏の思考の源泉と、未来のリーダーたちへのメッセージに迫ります。

1年間のフリーター生活を経て携帯ショップに就職

もし学生時代に戻り、改めて就職活動をするとしたら、どんな働き方を選びますか。この問いに対し、溝口氏は少し考えた後、こう答えました。

「特に社長になりたいという願望はもともとなかったんです。大学にも行っていませんし、高校時代は毎年留年候補。3年間で遅刻は290回以上した、ちょっとした伝説を持っています」

昔から興味のないことには、どうしても興味を持てない性格だったと自己分析します。当時はプロゲーマーを目指し、深夜までゲームに没頭する毎日。その結果が、朝の遅刻につながっていたのです。

高校卒業後はプロゲーマーの道を諦め、1年間のフリーター生活を経て携帯ショップに就職。3年間正社員として働き、店長まで任されるようになります。

「会社員生活は、特におもしろいとは感じませんでした。だから副業で『せどり』を始めたんです」

この副業が、彼の人生を大きく動かす転機となりました。もし過去に戻れたとしても、選ぶ道は変わらないだろうと溝口氏は言います。

「戻れるとしても、やりたいことをやるだけですね。別に死にはしないので。僕みたいな人間でも社長になれるんですから、やりたいことをやっていれば、道は開けるんじゃないかと思います。とにかく夢中になれるものを探すこと。それが一番大事です」

宝探しのようなだった「せどり」

溝口氏が初めて「仕事が楽しい」と感じた瞬間。それは、副業で始めた「せどり」に熱中していたときでした。

「本当に楽しかったですね。まるで宝探しをする感覚でした」

朝一番に車を出し、さまざまなリサイクルショップを巡る。ネットでの販売価格と仕入れ値の差額を見つけ出す作業は、彼にとってゲームのようにエキサイティングなものでした。

「車が商品でいっぱいになるまで帰らないと決めてやっていました。早く終わる日は夕方前に帰れましたし、終わらない日はお店が閉まる22時まで探し続けます。休日はもちろん、仕事終わりにも寄れる店はほとんどまわっていましたね」

売ることよりも、価値ある商品を見つけ出す行動そのものに、圧倒的な楽しさを感じていたといいます。この「宝探し」の経験が、彼のビジネスの原点となりました。

そして、せどりのノウハウを教える個人コンサルを始めたことをきっかけに、集客のためのSNS活用へと事業は進化していきます。

Twitter(当時)での情報発信で集客に成功した経験からSNSマーケティングの可能性に気づき、やがて時代の潮流を読んでInstagramへと主戦場を移行。自らアクセサリーブランドを立ち上げ、インスタ運用でフォロワー2万人まで育て上げた実績を元に、現在の「バズカレッジ」事業へと繋がっていったのです。

スキルは後からついてくる、求めるのは「熱量」

常に時代の変化を捉え、事業を進化させてきた溝口氏。そんな彼が今、共に働きたいと考えるのは、どのような若者なのでしょうか。

「ありきたりかもしれませんが、主体的な人ですね。自分から能動的に動ける人がいい。言われたことをただこなすのではなく、『こうすればもっとよくなる』『こんなことをやりたい』と、自分の意見を発信できる人を求めています」

スキルや経験は問いません。それらは後からいくらでも学ぶことができるからです。

「スキルよりも、やる気や熱量。それが一番大切です。何もない真っ白なノートを渡すから、自分で作り上げていってほしい。挑戦したい人、実現したいことがある人にとって、最高の環境を提供したいと思っています」

溝口氏の会社では、各部署に大きく権限を委譲し、メンバー一人ひとりが意思決定できる体制を敷いています。それは、変化の速い時代において「スピード感」が何よりも重要だと考えているから。

「『これ、どうですか?』と聞く時間があるなら、自分で考えてよいと思ったらすぐに実行してほしい。その判断ができるかどうかも、僕らが人材に求める重要な要素です」

最後に「もし新入社員時代の自分にアドバイスするなら?」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。

「もっと、自分が起業したときに使えるスキルが学べる会社に行けばよかったな、とは思いますね。例えば、金融や不動産のように、どれだけ時代が進化しても変わらない普遍的なビジネスモデル。そういった知識を身につけておけば、やれることの幅はもっと広がったかもしれません」

過去を飄々と語りながらも、その視線は常に未来を見据えています。プロゲーマーを夢見た少年は、今、ビジネスというフィールドで、次なる「夢中になれるもの」を探し続けています。


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