ホーム>世界一わかりやすいAIの授業>評価されないのに手間がかかる「メールと議事録」…社会人1年目の“時間泥棒”はAIに渡す
2026.10.29 16:00

評価されないのに手間がかかる「メールと議事録」…社会人1年目の“時間泥棒”はAIに渡す


SNS総フォロワー13.5万人以上。日常や仕事ですぐに使えるAI活用術を発信し、注目を集める川井佑一郎氏による連載「世界一わかりやすいAIの授業」。

本連載では、日常や仕事でAIを100%使いこなすための実践ノウハウをわかりやすく解説。AIを頼れる相棒として活用し、アウトプットの質を大きく変えるテクニックをお届けします。

第2回のテーマは「メールと議事録という『時間泥棒』の退治」。

新社会人の1日は、細かい文章仕事で溶けていきます。上司への報告メールに15分、社外へのお詫びに20分、会議メモの清書に30分。本業に取りかかる前に、夕方になっている。

このメールと議事録という2大時間泥棒は、実はChatGPTがいちばん得意とする仕事です。ただし「メール書いて」「議事録まとめて」と丸投げすると、逆に手直しが増えます。この記事では、ChatGPTにそのままコピペで使える頼み方の型を2つ紹介します。名前は聞いたことがあるけれど仕事で使ったことはない、という人こそ試してみてください。

メール:AIに頼む前に知っておく「NGワード」

若手のメールが読みにくい原因の多くは、敬語ではなく次のような定型句です。

  • 「取り急ぎご連絡まで」—— 自分の中の区切りで、相手には何も進んでいない
  • 「お手すきの際に」—— 優先順位を相手に丸投げしている
  • 「いかがいたしましょうか」—— 相手に考える仕事を発生させている

ChatGPTに頼むときは、この逆をルールとして渡します。終わった範囲と残りの期日を分ける。期限は理由とセットにする。白紙で聞かず、選択肢と推奨を出す。ルールごと渡すのがコツです。

使い方は簡単です。ChatGPTを開いて、次の文をそのままコピペし、いちばん下に自分の下書きを貼って送るだけ。

【コピペ用・メール添削プロンプト】

あなたはビジネスメールの添削者です。以下の下書きを、次のルールで書き直してください。
・謝罪は相手に実害があるときだけ。1文で済ませ、復旧のための動きを書く
・「取り急ぎ」「お手すき」「いかがいたしましょうか」は使わない
・お願いごとには、期限と理由をセットで入れる
・相手の返信がひと言で済む形にする
・全体をいまの3分の2の長さにする

【下書きを貼って書き直されたChatGPT画面】

たとえば、受け取り連絡ひとつでも変わります。

Before「資料拝受いたしました。ありがとうございます。取り急ぎご連絡まで」

After「資料受け取りました。木曜までに数字を反映して戻します」

お礼だけの返信は、ボールがどちらにあるのか分かりません。次の動きと期日を1行足すだけで、相手は安心して自分の仕事に戻れます。この判断を毎回自分で考えるのは大変なので、ルールごとAIに渡してしまうのです。

ポイントは、下書きは自分で1分だけ殴り書きすることです。ゼロから書かせると自分の言葉ではなくなりますが、殴り書きの整形なら、中身はあなたのまま、形だけが整います。

議事録:文字起こしを丸投げする前に、ひと言

会議の文字起こし自体は、いまはスマホやツールで簡単に手に入ります。問題はそのあとで、文字起こしをそのまま「まとめて」と送ると、AIは全部を「そこそこ重要」として扱い、長いだけの要約が返ってきます。

先に渡すべきは「場」と「読み手」です。これもChatGPTにコピペして、下に文字起こしを貼るだけです。

【コピペ用・議事録プロンプト】

これは社内定例の文字起こしです。参加者は5名、決定権があるのは1名です。
読むのは、この会議に出ていない上司です。
出力は「①決定事項 ②保留事項 ③次のアクション(担当と期限つき)」の3つに分けてください。
雑談と脱線は落としてください。

【3分割で出力された画面】

何の会議か分からないまま読ませると、AIは要約の粒度を決められません。「出ていない上司が読む」という一行だけで、何を残し何を捨てるかを判断できるようになります。

任せていい部分と、任せてはいけない部分

  • 任せていい:構成、言い換え、抜け漏れチェック、トーンの調整
  • 任せてはいけない:事実関係の最終確認、数字と固有名詞、そして送信ボタン

AIの文章は、それっぽく間違えることがあります。宛名・日付・金額・決定事項は、必ず自分の目で確認してから送ってください。ここを自分で持つからこそ、残りを全部任せられます。

メールと議事録は、頑張っても評価されにくいのに、失敗すると信頼を失う仕事です。だからこそ型をAIに渡して、浮いた時間を「頑張れば評価される仕事」に回してください。1日30分浮けば、1年で約120時間。新人のうちのこの差は、思った以上に効いてきます。

この記事を書いた人
川井 佑一郎
合同会社Stream 代表 / AI研修講師
1996年生まれ。2026年に合同会社Streamを設立。「AIの魅力を一人でも多くの人に伝える」をミッションに、企業・自治体向けのAI研修、生成AIを使った業務改善支援、AI顧問事業を展開している。年間80登壇、これまで15,500名以上にAI活用をレクチャー。大手生命保険会社から外資系企業、中小企業、自治体まで幅広い支援実績を持つ。地上波テレビ出演やスポーツニッポン掲載など、メディア露出も多数。SNS総フォロワーは13.5万人以上。今すぐ使えるAI仕事術を毎日発信。現場のビジネスパーソンがつまずく一歩手前から教える、わかりやすさに定評がある。

あなたにおすすめの記事