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2026.05.08 16:00

「安定」よりも「没頭できるか」…連続起業家が考える“キャリア形成の本質”


就活のアドバイスとして、よく聞く言葉があります。「安定した会社を選びなさい」「リスクはなるべく避けなさい」。 確かに、それは正しいのかもしれません。でも、もし人生の中で一度くらい、大きな挑戦をしてみてもいいのだとしたら——。

現役大学生が自ら運営する就活メディア『脱力就活。(毎週日曜よる9時〜/ShibuyaCross-FMにて放送中)』。そのコラム版となる本連載では、番組総合プロデューサーの黒澤洋士氏が過去の放送を振り返りながら、番組で就活生に届けたかった想いやメッセージを改めて言葉にしていきます。

今回の『脱力就活。まがじん。』では、起業リアリティ番組『Nontitle』でチーフメンターを務める連続起業家、青木康時さんの言葉を紹介します。失敗を恐れて選択肢を狭めるのではなく、仕事に「没頭する」ことで自分の可能性を広げていくヒントとは何か。

リスクは思っているほど怖くない

今回のゲストは、起業リアリティ番組『Nontitle』でチーフメンターを務め、多くの事業を立ち上げてきた青木康時さんです。

現在、青木さんは「低カロリーでも美味しい食品」をテーマにした事業などにも取り組んでいます。一般的なアイスが250キロカロリー前後であるのに対し、開発している商品は約50キロカロリーほど。ラーメンやパスタの代替になる麺なども開発しており、スタートアップが食品分野に挑戦する新しい流れを感じさせる取り組みです。

キャリアについて伺ったとき、青木さんはとても自然な口調でこう話していました。
若いうちは、取れるだけリスクを取ってみてもいいのではないか、と。

一瞬大胆に聞こえる言葉ですが、実際にお話を聞いていると、そのニュアンスは少し違いました。挑戦を煽るというよりも、「人生は思っているほど怖いものではない」というアドバイスに近いものだったのです。

ブランクから学んだビジネスの基礎

現在は起業家として知られる青木さんですが、学生時代からビジネス一本の道を歩んできたわけではありません。大学では経営学を学びながらも、20歳前後の頃に芸能の世界へ進むことになります。街でスカウトされたことをきっかけに、歌手や俳優として活動していた時期があったのです。地方から出てきたばかりの若者にとって、その出来事は大きな転機でした。

しかし、数年活動する中で将来について改めて考えるようになります。このまま芸能の道を進むべきか、それとも別の道を選ぶべきか。その結果、青木さんはもともと関心を持っていた経営の道へ進むことを決めました。

芸能の世界からビジネスの世界へ戻るとき、待っていたのは厳しい現実でした。数年間のブランクがあると、一般企業への就職は簡単ではありません。そこで青木さんは、仲間とともに会社を立ち上げます。最初の事業は営業会社でした。

商品を仕入れて販売するというシンプルなビジネスですが、現場はかなり泥臭いものだったそうです。毎日ひたすら営業を続け、とにかく売上を作る。その経験を通して、お金の流れや組織の動き方など、ビジネスの基礎を実践的に学んでいきました。

学生のうちに「自分の手で稼ぐ」経験を

番組では、「もし大学生に戻れるとしたら何をするか」という質問もありました。青木さんは、もう少し早い段階から自分のやりたいことの準備をしておくかもしれないと話していました。若い時間には、それだけ大きな可能性があるからです。

その流れで学生へのアドバイスとして語られていたのが、「小さくてもいいので挑戦してみること」でした。

・フリマアプリで商品を販売してみる
・ネットショップを作ってみる

そうした小さな経験でも、お金や社会の仕組みを実感することができます。アルバイトで貯めたお金で挑戦するくらいなら、致命的な失敗になることはほとんどありません。まずは一度、自分で何かをやってみること。それが大切だと青木さんは話していました。

安定よりも「没頭できるか」がキャリアを形作る

最後に伺ったのは、仕事を選ぶときの基準についてです。安定や年収といった条件ももちろん重要です。しかし青木さんは、それ以上に大切なものがあると言います。それが「没頭できるかどうか」です。

人は本当に興味のあることには、想像以上のエネルギーを注ぐことができます。その積み重ねが結果としてキャリアを形作っていくのでしょう。

青木康時さんのお話を聞いていると、キャリアについて少し肩の力が抜ける気がします。就職は人生のすべてを決めるものではありませんし、失敗も思っているほど致命的ではありません。むしろ若いうちは挑戦することで、自分の可能性を大きく広げていけるはずです。

もし就活で迷ったときは、「没頭できることは何か」という視点で仕事を見てみるのも一つの方法かもしれません。

『脱力就活。』ではこれからも、企業の知名度や年収だけでは見えない「働く人のストーリー」を紹介していきます。就活を少し違う視点から見てみる。そんなきっかけになれば嬉しいです。

 

この記事を書いた人
黒澤洋士
『脱力就活。』番組総合プロデューサー
“若者の街”渋谷で、現役大学生が制作する日本一易しい就活メディア『脱力就活。』。毎週日曜よる9時~渋谷クロスエフエムから生放送しているラジオ番組。MCは就活を何も知らないインフルエンサー、週替わりに企業ゲストをお招きし、働き方や生き方についてをゆるっと学びます。

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