「一人で頑張ること」を手放したら、仕事が変わった…“正解のない新規事業”で見つけた最適解
現代を牽引するZ世代は、働くことに何を求め、どのように向き合っているのか。このリレーコラム【Z FACE】では、今注目すべきZ世代自身が「働く」をテーマに自身の考えを展開します。彼らのリアルな声から、多様な価値観が交錯する現代における「働く」の本質を読み解くヒントを見つけ出します。
「働く」をテーマにしたコラムの第10回目は、BREATHER株式会社で「REBOO」ブランドの成長を担う上村文乃さん。証券会社の営業、海外事業コンサルを経て未知なる「呼吸市場」の創出へ飛び込んだ[彼/彼女]が、正解のない新規事業の渦中で「一人で頑張ること」を手放し、周りを頼りながら最高の答えをつくる強さを手に入れた理由とは?
「自分を広げ続ける情熱」と深呼吸のような「余白」を掛け合わせてデザインする、“新しい働き方と切り替えの形”とその軌跡を紐解きます。

「働く」とは自分を広げ続けること
現在、私はBREATHER株式会社で「REBOO」というブランドの成長に携わっています。BREATHERは、「呼吸を深く、楽しく、新しくする」ことを通じて、まだ世の中にない「呼吸市場」をつくることを目指している会社です。
その中で私は、ブランド戦略を軸に、商品企画、マーケティング、EC、営業、PR、海外展開まで、ブランドを大きく育てるための多角的な仕事に携わっています。ひとつのブランドを担当しながらも実際の業務領域は非常に幅広く、日々さまざまな人とチームを組み、対話を重ねながら推進しています。
そんな仕事をしている私にとって、働くとは「自分を広げ続けること」にほかなりません。仕事を通じてまだ見ぬ世界を知り、価値観の異なる人と出会い、自分ひとりでは到達できなかったアイデアに触れる。
そのたびに、自分自身がアップデートされていく感覚があります。私は働くこと自体がとても好きです。仕事は人生の大事な軸であり、仕事が充実していると、人生そのものも豊かになると感じています。
新卒で入社した証券会社での営業、その後の企業向け海外事業支援リサーチ・コンサルティング、そして現在のブランドづくりや新規事業。一見すると異なる分野を歩んできたように見えますが、振り返れば、常に新しい世界に飛び込み、人との出会いを通じて自身のできることや考え方を広げてきたキャリアでした。

正解のない世界で見つけた転機
しかし、現在の会社に転職してから、大きな壁にぶつかりました。「一人で頑張り続けること」と「良い仕事をすること」は決して同じではない、という学びです。
新規事業という環境には、あらかじめ用意された正解が存在しません。担当領域が広い分、自分で考えて判断し、前へ進めることが求められます。失敗やトラブルが重なった時期には、自分の力不足を感じ、「期待に応えられていないのではないか」と一人で深く悩むこともありました。
そんな私にとって大きな転機となったのが、現在の上司との出会いです。上司は「一緒に考えましょう」「一緒にやりましょう」と隣に寄り添い、「間違ってもいいからやりましょう。正解は誰にも分からないので、やってから考えましょう」と背中を押してくれました。
それまでの私は、任された仕事の答えは自分一人で出すべきだと思い込んでいました。しかし、働くことの本質は一人で正解を出すことではなく、周囲を頼りながら、チームでより良い答えを作り上げることだと気づかされたのです。
この出来事をきっかけに、正解を探しすぎず柔軟に考え、まずは動いてみることができるようになりました。今では、自分のアイデアが形になる瞬間や、仲間とともに困難を乗り越えるプロセスに、大きなやりがいを感じています。

ひと呼吸の「余白」が没頭を生む
今の職場でもうひとつ学んだ大切なテーマが「余白」の存在です。
業務に没頭するあまり頭がいっぱいになったり、連続するミーティングに追われたりすると、思考が停止してしまう瞬間があります。そんな時はあえて一度スイッチをOFFにして、何も考えない「無」の時間をつくる。頭をリセットしてから次のアクションへ向かうようにしています。ずっとONのまま走り続ける必要はありません。何かに深く入り込むためには、一度頭を空っぽにする時間こそが必要です。
「呼吸」をテーマに掲げる会社にいながら、自分自身が深呼吸を忘れそうになるほど忙しくなる日もあります。だからこそ、忙しい時ほどひと呼吸置き、少し肩の力を抜くことの大切さを身をもって感じています。
私が担当している「REBOO」も、誰かにとっての「気持ちを切り替えるきっかけ」でありたいと考えています。「もっと集中したい」「没頭したい」と思っても、なかなかスイッチが入らないとき。一度呼吸を整え、前を向くためのきっかけになれたら嬉しいです。
大切なのは、ひたすら頑張り続けることではありません。適切に力を抜き、自分に余白をつくりながら、これからも自分とチームの可能性を広げていきたいと思っています。

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Future Leaders Hub 編集部 