「やりがい搾取」の構造を突き破れ! 「妥協の現場」を捨てて勝ち取った独立と成功論
「自分はこれではもう、そこの一員は嫌だ」——17年勤めた音楽教室を離れる決断は、その一言に集約されていました。
9月24日(木)放送の『Future Leaders Voice』に登場したのは、前回に引き続きこどもリズミック協会の理事長・加山佳美(かやま・よしみ)さん。今回のテーマは「挑戦の先に見えた景色」。完全歩合制の音楽講師として歩み始めた新人時代から、独立を決断した理由、口コミとSNSで教室経営を軌道に乗せるまで、そして今の時代の教育への思いを聞きました。
独立して見えてきたのは、口コミとSNSという武器と変わりゆく保護者のニーズでした。
好きだからこそ生まれる「やりがい搾取」の構造
IMALU:加山さんのこれまでのキャリアを伺いたいのですが、最初のお仕事は何だったんですか?
加山:ずっと音楽系なんですが、卒業してから大手の楽器店の音楽講師として入りました。同時に、実家での自宅教室も並行して、講師業をしていました。音楽講師の世界は基本給がなくて完全歩合制なので、生徒さんからいただく授業料の何パーセントかが収入になるんです。最初の頃は本当にお給料がなくて、駐車場代やスマートフォン代、衣装代も払えなくて、実家にお世話になっていました。
スガワラくん:給料は、安かったと。
加山:安かったですね。社員という契約ではないので、それを了解して入っているわけですから、しょうがないかなとは思うんですけどね。
IMALU:好きなことでも、お給料が上がらないと続けるのは難しいと思うんですが、当時はどんな心境でしたか?
加山:20代の頃はいい先輩にも恵まれて、指導力を磨いて生徒さんを楽しく伸ばすんだという情熱でいっぱいでした。ただ、お給料や貯蓄のことを考えると、「このままずっとこの会社にいるだけでいいのかな」という気持ちにはなりました。
スガワラくん:これ、僕のYouTubeでも取り上げたことがあるんですが、「やりがい搾取」業種の一つだと思うんです。アニメ制作のクリエイターさんもそうで、大好きでやっているからやりがいはあるのに、給料は低い。「給料が安くてもやりたいんでしょ」という構造になってしまう。この業界構造は変えたいですよね。
加山:変えたいです。最近は、授業料を少し高くしたほうがいいんじゃないかという動きも出てきています。

発表会も日曜出勤も「ボランティア」が暗黙の了解
IMALU:そこから独立されたのは、どういった経緯だったんですか?
加山:たとえば、私が50人の生徒さんを発表会に参加させて、1人1万円で会社に50万円を入金するいい講師だったとしても、隣の先生が2人しか参加させなくても、手当てがなかったり、あっても一律500円、5000円だったり。やった分だけが反映されないんです。
日曜日のボランティア出勤も暗黙の了解でした。それは嫌ではなかったんです、楽しかったので。嫌になったのは、お給料が出ないから妥協し始めた仲間がいたことでした。頑張っても給料が増えるわけじゃない、と音楽や教育を妥協し始める仲間がいて、「自分はこれではもう、そこの一員は嫌だ」と決断しました。
スガワラくん:まあ、そうなりますよね。何年くらい勤められたんですか?
加山:17年です。ペーペーから先輩の先生に教えてもらって、得意なリトミックのコースのリーダーになり、地域の部長のような立場にもなりました。
スガワラくん:17年、長い! 独立した時はどうでしたか?
加山:ワクワクのほうが大きかったです。ただ、経営の知識がなかったので、経理などお金の面が分からず、指導は一生懸命やりたいけれど、「自分の思いつきだけで進めていいのか」という不安はありました。
スガワラくん:アーティストさんは、会社経営が苦手な方が多いんですよ。まったく違うジャンルですからね。そのために僕たちがいるんですけど。

「楽しいだけじゃダメ」と言われる時代の教育
IMALU:独立してから、経営の面はどうされていたんですか?
加山:一番ありがたかったのは口コミ紹介です。生徒さんが次の生徒さんを連れてきてくれて、しかもやめない。だから将来設計ができて、指導の強みと経営の強みが両輪になって、教室経営が安定しました。独立した頃にTwitterやブログが出てきて、友人に勧められて教室のアカウントを作ったら好評で、音楽講師の中では先駆けだったと思います。
IMALU:当時は、どんな発信をされていたんですか?
加山:面白かったのが、双子ちゃんのご家庭で。風邪でレッスンをお休みしなければならなくなった時に、とても残念がっていたので、レッスン動画を撮ってYouTubeに載せたんです。ノー編集の昔ながらの動画でしたが、「休んでもレッスンが体験できる」とすごく喜ばれて、ニーズがあるんだなと思いました。
スガワラくん:今でこそオンラインレッスンは当たり前ですけど、まさにその先駆けですね。クリエイターだなあ。独立してから、時代の変化は感じますか?
加山:「楽しいだけじゃダメ」という時代になりました。こどもリズミック協会では、「長く続けてください」「情操教育ですよ」は禁句にしています。たった1回でも成長がはっきり分かるようにしないと、今のお母さんたちは満足しないんです。「お子さんはこういうタイプで、こうしたらこんなに伸びましたよ」と、言語化して伝える必要があります。
スガワラくん:昔は違ったんですか?
加山:違いました。「うちの子が楽しく音楽ができて先生ありがとうございます」という時代から、「うちの子、いつになったらうまくなりますか?」という時代に。スマホやインターネットの影響だと思います。ポチッとやればAmazonで本が届いて、タクシーも来る。結果がすぐ出ることが当たり前になって、目に見えない教育にじれったさを感じる方が増えたんだと思います。
IMALU:最後に、これからの日本を支えるZ世代へメッセージをお願いします。
加山:自分の強みや特徴が分からない、好きなことがない、というZ世代の方でも、いろいろチャレンジして経験を積んでほしいんです。コツコツ積み上げたことが、いずれ10年後とかに自分の財産になると思います。だから「自分なんか何もないな」と思わず、自分自身でいいんだと、このまま元気に楽しく生きていってもらえたらなと思います。
「楽しいだけじゃダメ」——給料の出ない構造に妥協せず独立を選び、変わりゆく保護者のニーズと向き合い続けてきた加山さんの歩みを振り返りました。対談の全容はぜひ動画本編でチェックしてください!

🗣️出演者プロフィール
●ゲスト:加山佳美(かやま・よしみ)
こどもリズミック協会 理事長。
大手楽器店の音楽講師として17年勤めたのち独立。30年以上にわたり、5万組以上の親子を指導してきた実績をもとに、独自のリトミックメソッドを開発した。自身の音楽教室「わかば音楽教室」も運営している。
●メインパーソナリティ:脱・税理士スガワラくん(本名:菅原由一)
SMGグループCEO。自身のYouTube登録者数160万人超。「脱・税理士」を掲げ、本番組でも日本中の経営者やリーダーたちに、明日から使えるビジネスの知恵と勇気を届けている。
●アシスタント:IMALU
タレント。テレビやラジオで幅広く活躍。東京と奄美大島の2拠点生活など、既存の枠にとらわれない生き方を自ら実践中。視聴者に近い視点からゲストの核心に触れる質問を投げかけ、対談に深みを与えている。
📢加山佳美(こどもリズミック協会)さんの最新情報
YouTube:https://www.youtube.com/@UCpM_gRI76CMJT8O14byZqPA
Instagram:https://www.instagram.com/rhythmic_yoshimi324/
X(Twitter):https://x.com/oyako_de_music
公式個人サイト:https://yoshimikayama.com/
こどもリズミック協会公式サイト:https://kodomo-rhythmic.com/
わかば音楽教室公式サイト:https://yoshimikayama.com/
株式会社アドミー公式HP:https://addmy.co.jp/
📻番組概要
番組名:脱・税理士スガワラくんの Future Leaders Voice
放送局:金沢シーサイドFM / FM85.5MHz
放送日:2026年9月24日(木)
放送時間:17:00〜17:45
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Future Leaders Hub 編集部