「好きだからもっとやりたくなった」…キャリアチェンジも怖くなくなる“好き”を軸にする働き方
大学生にとって最も身近な仕事のひとつに、接客販売という仕事があります。消費者として、また人生で初めての職業経験と言えるアルバイトなどを通じて、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
現役大学生が自ら運営する就活メディア『脱力就活。(毎週日曜よる9時〜/ShibuyaCross-FMにて放送中)』。そのコラム版となる本連載では、番組総合プロデューサーの黒澤洋士氏が過去の放送を振り返りながら、番組で就活生に届けたかった想いやメッセージを改めて言葉にしていきます。
今回の『脱力就活。まがじん。』では、敏感肌向けスキンケアブランド「OSAJI」を展開する株式会社OSAJIの社員・山田もえ美さんをゲストに迎え、「好きなことは仕事にせず、趣味にしておいた方がいい」というよくある常識に対し、自分の“好き”を仕事の原動力に変えるためのヒントとは何かを考えます。
売らされている感ゼロ。接客や営業のイメージを覆す「熱量」
今回のゲストは、接客販売の仕事を経て、現在は法人営業を担当されている山田もえ美さんです。
学生の中には、こうした接客販売や営業の仕事に対して、「しんどそう」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
現場の第一線で、お客様ファーストで動かなければならない接客販売や営業の仕事は、常に臨機応変な対応を求められ、時にはお客様の厳しい指摘を直接受けることもあります。
しかし、山田さんが自社の製品を楽しそうに紹介する姿を見て、そのイメージが少しずつ崩れていきました。机に並ぶネイル、フレグランス、スキンケア用品。そのひとつひとつについて話す時の表情が、本当に生き生きしていたことを鮮明に覚えています。
「この香り、すごく人気なんです」
「この色、名前も可愛いですよね」
「ギフトにもすごく選ばれていて」
どの商品について話していても、“売らなければいけないから説明している”という感じが全くしないことに、接客販売という仕事の奥深さを感じました。それはまさに、“好きなものを誰かに共有したくてたまらない人”の熱量でした。
「好きなことは仕事にせず、趣味くらいにしておいた方がいい」なんてよく聞く言葉がありますが、山田さんの姿を見ていると、それは人によるのだと考えさせられます。
“好きだからこそ、頑張れる。”それは当たり前のことですが、様々な情報が行き交う現代の就活において、つい忘れがちなことなのかもしれません。
「あの会社は年収や福利厚生の条件があまり良くない」
「ネームバリューがない会社だからやめておこう」
なんて、他人の目を気にしがちな学生は特に、胸に響くものがあるのではないでしょうか。
転職理由やキャリアチェンジの軸は「好きだから」

番組内では、山田さんの経歴についても伺いました。
高校卒業後は、「アイスが好きだから」という理由でアイス製造会社へ。その後は、「服が好きだから」アパレル業界へ。そして、「本当に好きだと思えるブランドで働きたい」という想いから、OSAJIへ転職したそうです。
転職理由がどれもまっすぐで、とてもキラキラして見えました。
山田さんはOSAJIに入社後、わずか3か月で店長に挑戦されています。その理由も「好きだからもっとやりたくなった」というシンプルかつ明確なものでした。
きっととてつもない努力があり、乗り越えてきた壁もあったはずです。しかし、好きという想いを軸に仕事をされてきたからこそ、その壁を乗り越えられたことが伝わってきます。
仕事を頑張るということには、色々な意味があるのだと気づかされました。
スキルや経歴を超える、営業としての「最強の武器」
接客販売を経て、現在は法人営業として、より多くのお客様に自社の製品を届ける仕事に挑戦されている山田さん。
「本当に世界中の方に使っていただきたい」
そう語る姿が、とても印象的でした。営業という仕事は、常にノルマや売り上げ目標に追われ、無理に売り込むというイメージを持っている学生も多いかもしれません。
しかし、山田さんは自分が好きなものを誰かに届けたいというまっすぐな想いを持って仕事に取り組まれています。その言葉選びや向き合い方を見ていると、もし私が山田さんにOSAJIの製品を営業されたら、絶対に買ってしまうだろうなと思うほどでした。
資格やスキル、経歴などに目が行きがちですが、本当に強い営業の武器というものは、その製品への純粋な「想い」なのかもしれません。
「自分」という商材を「好き」になることから始める就活
就職活動も、接客販売や営業のように、自分という商材を「売り込む」経験という見方ができます。
就活に自信がない人は、まず自分を好きになるところから始めてみるのがいいかもしれません。自分という人間の魅力を知っている友人や家族に、どう売り込めばいいか相談をするのもひとつの有効な手段です。
そして、ぜひ“好き”という気持ちを大切にした企業研究も行ってみてください。
長期間就活をしていると、いろいろなものが目に入って、ないものねだりになったり、変な誘惑に惑わされて本当に自分のやりたいことを見失ってしまう可能性があります。年収や福利厚生、企業の知名度も重要な要素ですが、そればかりに囚われていては本当の豊かさを手に入れることができるのでしょうか。
OSAJIという社名には、「健やかで美しい皮膚を保つためのライフスタイルをデザインする、現代の“お匙”でありたい」という想いが込められているそうです。
化粧品の本質に迫り、消費者に豊かさを届けるOSAJI。そこで働く山田さんからは、働き方や生き方そのものに豊かさを感じさせられました。
就職活動を、自分にとっての「豊かさ」とは何か、と向き合う期間にすることで、その先の人生はきっともっといいものになるはずです。
Future Leaders Hub 編集部 