「やったもん勝ち」会計事務所の代表が語る“中小企業の未来をつくる仕事論”
中小企業の成長を未来志向で支援する株式会社リーベルタッドの代表取締役、市ノ澤翔さん。一般的な会計事務所とは一線を画し、「未来の数字を一緒につくっていく」伴走支援で多くの経営者から信頼を集めています。
「人に指図されることと、自分の予定を決められるのが一番嫌いなんです」
そう語る市ノ澤氏の原動力は、徹底した独立心と、意外にも「芸人になりたかった」という過去の夢にありました。そのユニークなキャリア観の裏にある哲学、そしてこれからの時代を生きる若者への熱いメッセージを伺います。
会計事務所の仕事は「未来の数字を一緒につくっていく」こと

株式会社リーベルタッドは、業種としては会計事務所に分類されますが、その事業内容は一般的なイメージとは大きく異なります。市ノ澤氏は、その役割を「中小企業の成長支援、伴走支援」だと語ります。
「一般的な会計事務所は、請求書や領収書といった過去の事象を処理するのがメインです。でも、うちはそうではなくて、時間軸で言うと未来。未来の数字を経営者と一緒につくっていくサポートをしています」
過去を整理するのではなく、未来を創造する。そのために、中小企業の経営者に財務や経営の知識を教える勉強会やコミュニティも運営しています。
さらに、同業者である会計士や税理士向けの講座も開催。「専門知識を持ちながらも、ビジネスに生かしきれていない専門家が非常に多い現状を変えたい」という思いがあるからです。
「安い顧問料で事務処理を代行するだけでは、能力の無駄遣いですし、誰も得をしません。知識や能力を、中小企業を良くしていくために使うべきです。そのやり方を教えています」
また、自社だけでは支援できる企業の数に限界があるため、同じ志を持つ仲間をフランチャイズで募り、日本全国の中小企業を支援できる体制づくりを進めているといいます。
昔は芸人になりたかった。今は“生き方”として体現したい
もし学生時代に戻れたら、どんな働き方を選ぶのでしょうか。この問いに市ノ澤氏は少し考えた後、「人に指図されるのが嫌いなので、結局はいきなり独立する気がします」と答えました。その独立志向は昔から根付いていたようです。意外にも、学生時代になりたかった職業は「芸人」だったと明かしてくれました。
「昔はテレビのひな壇でしゃべっている人が芸人だと思っていました。でも今は、その定義が“生き方”に変わったのかもしれません。面白いことを言って笑わせるのではなく、面白いものをつくっていく。エンターテインメントですね」
その思いは現在の事業にもつながっています。最終的な目標として「サッカーチームをつくって世界一にすること」を掲げているのも、「エンターテイナーとして楽しいものをつくっていきたい」という純粋な動機からでした。
20代の頃に最も熱中したのもサッカーで、現在も時間が許す限りプレーを続けているそうです。

人に選ばれる喜びを知ったアルバイト時代
仕事が「楽しい」と心から思えるようになったのは、いつだったのでしょうか。
「独立してからですね。雇われていた期間はあまり長くないですが、そのときは楽しいという感覚はなかった気がします」
その理由は明快です。「好きなようにできるから」。人に指図されたり、予定を決められたりすることが何よりも合わなかったと振り返ります。会社員には向いていないと自己分析し、独立は必然の道でした。
その一方で、アルバイト経験では仕事の面白さの一端に触れた瞬間があったといいます。スーパーのレジ打ちをしていたときのことです。
「最初は仏頂面でやっていたんですが、あるときからすごく愛想よく接するようにしたら、お客さんの反応が驚くほど良くなったんです。わざわざ僕の列に並んでくれたり、プレゼントをくれたり」
この経験から、「結局、人は人で選ぶんだな」ということを学んだそうです。
やったもん勝ち。Z世代に伝えたい“後悔しない生き方”
後悔なく生きてきたという市ノ澤氏。新入社員時代の自分にアドバイスするなら「自分を貫け」と声をかけるといいます。
「いつ振り返っても、『今が一生続けばいいな』と思って生きてきました。あのとき、こうしておけば良かった、みたいなことはあまりないですね」
そんな市ノ澤さんが、これから社会に出る就職活動中の学生や、Z世代の若者に送るメッセージは、とてもシンプルで力強いものでした。
「やりたいことをやれ、ということですね」
人生は一度きり。やって後悔することはほとんどないけれど、やらなかった後悔は残り続けるかもしれない、と市ノ澤氏は続けます。
「結果を出す人って、やった人だけなんです。だから、やったもん勝ちじゃないですか」
行動した者だけが、未来をその手でつかむことができる。市ノ澤氏の生き方そのものが、その言葉を何よりも雄弁に物語っていました。
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Future Leaders Hub 編集部